社内SNSが失敗する理由とは?成功に導く4つのポイント
新型コロナウイルスへの対応や働き方改革推進策の一環として、テレワークを検討・実施されている企業も多いのではないでしょうか?
感染拡大の予防や柔軟な働き方の実践において有用なテレワークですが、対面機会が減少するがゆえに「社内コミュニケーションが不足しやすい」という課題を抱えてしまうことがあります。社内コミュニケーションが不足すると、従業員のモチベーション低下や業務効率の低下を招く恐れがあり、企業にとって好ましい状態ではありません。
そのような課題の解決におすすめなのが、「社内SNS」の導入です。現在、「社内コミュニケーションの活性化」を目的としたツールとして、「社内SNS」が注目されています。
しかし一方、思ったように社内に利用が浸透しなかったり、使われているがごく一部の人のみの利用になりその他の社員の参加を妨げてしまうというように、社内SNSの導入に失敗してしまう企業も多いようです。
今回の記事では、社内SNSの導入に失敗してしまう原因と成功に導くポイントをご紹介します。
「自社で社内SNSを導入しても大丈夫だろうか」とお考えのITツール導入担当者の方や、「現状、社内SNSが狙い通りに浸透していない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
社内SNSを導入する目的とは
社内SNSの導入を検討するのであれば、まずは導入する本質的な理由や目的をしっかりと把握することが、社内SNSの導入の成功に近づく第一歩となります。
冒頭でも簡単に触れましたが、ここからは社内SNSを導入する目的について深掘りして解説します。
社内コミュニケーションの円滑化
社内SNSを導入する1つ目の目的として、社内コミュニケーションの円滑化が挙げられます。社内SNSではチャット機能があり、メールのような「ビジネス枕詞」などを気にする必要なく、気軽に社員同士でメッセージのやり取りが可能です。
会社は、さまざまな部署や社員が関係し合って成り立っているものです。そのため、部署間のコミュニケーションを円滑にすることは必要不可欠なものといえます。
しかし、会社は規模が大きくなるほど、担当業務に関わらない社員とのコミュニケーションが希薄になりやすいものです。社員が会社全体として当事者意識を持つために、自身の担当業務が会社全体にどのような影響を与えているかを把握することが重要といえます。
比較的ライトなやり取りを行う社内SNSは、社員同士のコミュニケーションのハードルを下げることに有効です。そのため、社員同士のコミュニケーションの円滑化を目的としたシチュエーションで導入されることが多くあります。
業務効率化
社内SNSを導入する2つ目の目的として、上述のコミュニケーションの円滑化に紐づいて、業務効率化が挙げられます。社内SNSのチャット機能には、複数人に情報共有をするのに便利なトークグループを作成する機能があります。
トークグループを作成すると、一度送信するだけで複数人への情報共有が可能です。また、社内SNSはファイルの送受信もできるため、業務にかかわるやり取りを社内SNS上で完結させることもできます。
社内SNSを未導入だと、仕事でわからないことがある場合、その仕事内容を知っていそうな社員に見当をつけて連絡しなければなりません。社内SNSを導入していれば、トークグループに質問を投げかけるだけで回答をもらうことができ、すぐに問題を解決できます。
働き方改革が推進されている昨今、有益な情報を会社全体で共有することは、社員一人ひとりの労働生産性の向上において重要です。社内SNSを活用できれば、このような情報共有がスムーズに行えるようになります。
エンゲージメントの向上
社内SNSを導入する3つ目の目的として、エンゲージメントの向上が挙げられます。何故なら、社内SNSの活用により手軽なコミュニケーションが可能となり、日々の業務に関して称賛しやすい関係性を構築できるからです。
テレワーク勤務も相まって社内コミュニケーションが不足してしまうと、そこで働く社員は孤独感を覚えやすくなりモチベーション低下を招く可能性があります。
こういった孤独感を解消する仕組みとして、一部の社内SNSには、社員同士が気軽な気持ちで感謝の気持ちを送りあえる「サンクス機能」を備えているものもあります。
具体例として、筆者所属のワウテック株式会社では、ビジネスのコミュニケーション課題を解決するソリューションとして、ビジネスチャット・社内SNS「WowTalk」というサービスを提供しているのですが、WowTalkには上述の「サンクス機能」が搭載されています。
社員の幸せな働き方をサポートする目的で開発されたこの機能では、社内の「ありがとう」を可視化したり、感謝の気持ちをレター形式で気軽に送ったりすることができます。
このように社内SNSは、社員が称賛を感じ取れるような環境を作り上げることの一助となることができます。社員のエンゲージメント向上に寄与し、業務の生産性アップや離職リスクの予防に役立てることが可能です。
社内SNSの導入でよくある失敗例
前段では、社内SNSを導入する理由である「ポジティブ」な側面をお伝えしました。しかし、導入後に本来の目的を達成できずに失敗してしまう企業もいます。
ここからは、社内SNSの導入が失敗するとはどういうことなのかという具体例をご紹介します。
利用が浸透していない
会社が良かれと思って社内SNSを導入しても、社員に使われないのでは意味がありません。利用されないことには、「最初から利用していない」もしくは「最初は利用していたが徐々に利用されなくなっていってしまう」というような2つのパターンが存在します。
どちらのパターンにせよ社内SNSを導入した後、社員に社内SNSの利用を強制させることは難しいものです。そのため、会社が利用する社員にメリットの提示をしっかりと行わなければ、利用を浸透させることはできません。
詳細は後述しますが、明確に社員に対して社内SNSの活用イメージを抱かせ、導入に前向きになってもらうことが重要です。
特定の人のみ利用している
こちらについては、ある程度利用されているため導入に成功しているのではないか?と感じている方も多いかと思われます。
しかし、社内SNSの本来の導入目的は「会社全体」のコミュニケーション活性化です。つまり、社内SNSを利用している全社員が社内SNSを利用していなければ本末転倒になり、導入の失敗とみなされてしまう可能性があります。
特定の社員のみが高い頻度で社内SNSを利用していると、それに参加しづらい社員には利用が浸透していきません。そのため、コミュニケーションに偏りがでないような上手い仕組みづくりやルール決めを行う必要があるでしょう。
社内SNSの導入に失敗してしまう理由
前段では、社内SNSの導入の失敗とはどのような状態を表すのかという具体例を紹介し、失敗とはどのような状態なのか理解できた方も多いと思います。
ここから、社内SNSの導入に失敗してしまう原因について詳しく説明していきます。
目的を明確化していない
社内SNSを導入する際に、導入目的を周知しないことによって導入に失敗するケースがあります。社員が社内SNSの導入に対して、「メリット」や「活用する必要性」を十分に理解し納得していなければ、どんなに会社に合ったツールだとしても十分な活用は見込めません。
特にトップダウン的に社内SNSの導入に至った企業は、導入背景を社員に説明しなければ、「役員が勝手に導入したツール」と認識されてしまいポジティブな活用イメージができない社員もいるかと思います。
導入に失敗しないためにも、社内SNSの導入が「何故必要なのか」や「どのような活用イメージを考えているのか」などの意図を明確にしていくべきでしょう。
他ツールとの棲み分けを明確にしていない
現在、社内SNS以外にもさまざまなコミュニケーションツールが存在しています。例えば、ビジネスチャットやグループウェア、Web会議システムもコミュニケーションツールというカテゴリーに属しています。
そして、上記のコミュニケーションツールのどれか1種類を導入することで、すべてのコミュニケーションの課題をクリアできる企業は少ないでしょう。そのため、複数のコミュニケーションツールを導入している企業も多いです。
導入する際に「どのような場面では社内SNSを活用するべきか」をしっかりと考えていないと、社内SNSの利用するシチュエーションの認識にズレが発生してしまいます。
したがって、社員同士でのコミュニケーションツールの使い分けに食い違いが生じ、かつ情報が分散してしまうので、社員間で「とても使いにくいツール」という認識に繋がってしまいます。
業務に関係ない情報が多く「SNS疲れ」が起きている
社内SNSが、その他のコミュニケーションツールと差別化されているポイントの1つとして、業務連絡のみならずプライベートの趣味・嗜好の情報も気軽に投稿できるということが挙げられます。
プライベートの情報が会社全体で共有されることで、部署を超えたコミュニケーションが盛んになります。それが社内SNSの長所とも言えます。
しかし、業務に関係ない情報が多すぎてしまうと、「SNS疲れ」を引き起こす社員が出てきてしまい次第に利用されなくなる可能性があります。「SNS疲れ」とは、自分の興味のない投稿が増えることで、社内SNSを見ることに面倒臭さやストレスを感じることです。
コミュニケーションの活発化として、ある程度プライベートの話題が上がることは効果的ですが、業務に関係ない話題ばかりが増えてしまうことも導入に失敗する原因となってしまう可能性があります。
導入後に操作説明を行わずに丸投げしてしまう
会社には、さまざまな年代の人たちが所属しています。そのため、プライベートでチャットというものを利用したことがない社員もいるでしょう。そんな社員の導入後の教育を怠ってしまうと、やはり「会社全体」のコミュニケーションの活発化とはなり得ません。
社内SNSの導入を検討する際に、SNS慣れしていない社員やITリテラシーが低い社員がいることを前提として、利用する社員が偏らないようにしっかりと使い方を教育する体制を作っておきましょう。
社内SNSの導入を成功に導くポイント
ここまで、社内SNSの導入に失敗してしまう原因について詳しく説明しました。しかし、先ほど紹介した失敗する原因は、事前に対策することによって阻止することが可能になります。
ここからは、社内SNSの導入を成功させる4つのポイントについて解説します。
①目的を明確にする
社内SNSの導入を成功させる最も重要なポイントが、導入目的を明確にすることです。社員にどのような使い方をしてほしいのかを認知させ賛同を得ることができれば、社員自身も具体的な利用イメージが湧いてくるはずです。
導入担当者の中には、「社内SNSであれもこれも解決したい」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、この考えが大きく間違っているわけではありませんが、社員目線に立って考えると1つの明確な最優先の目的があるほうが利用イメージが容易ではないでしょうか?
導入する際は、自社にとって最優先の目的を明確にし、それを社員に熱心に告知・説明を行うことが大切と言えるでしょう。
②活用場面を設定する
前章の社内SNSの導入に失敗する原因でもご紹介した通り、社内SNS以外にもコミュニケーションツールは多々存在し、複数のコミュニケーションツールを利用している企業も少なくありません。
そのため、これから導入する社内SNSは「どのような場面で活用するのか」という具体的な活用場面を設定することが大切です。
活用するシチュエーションの設定方法は、成功のポイントの1つ目の「目的を明確にする」ことができれば、自ずと決まってくるものかと思います。
「社員がどのツールを用いて良いのかわからない」ということによって、生産性を下げてしまう事態にならないよう、社内SNSの導入目的に応じた活用場面を設定するようにしましょう。
例えば、メールとチャットの使い分けについて悩んでいる場合は、以下の記事がおすすめです。使い分けの方法を6つのポイントから解説しています。
③ルールを決めて周知する
社内SNSは、プライベートの情報も共有しやすいコミュニケーションツールになっています。そのため、プライベートの情報をどこまで許容するかを予め決めておかないと、「SNS疲れ」を引き起こす社員が出てくる可能性があります。
一方で、ルールを決めないことで社員が「これは社内SNSで行っても大丈夫だろうか」と迷う可能性もあります。
したがって、社員の「SNS疲れ」や「迷い」を防止するためにも、社内SNSを導入時には、ルールを設定し、社員に周知するようにしましょう。
社内SNSと似たような機能を備えたビジネスチャットでは、以下の記事のようなルール設定が有効とされています。社内SNSのルール作成にあたってたたき台を作りたいとき、ぜひ参考にされてみてください。
④サポートが手厚いサービスを利用する
ここまで、社内SNSの導入に成功する方法として3点紹介しました。しかし、導入担当者目線で考えると、「導入前後の負担が大きすぎる」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そのように感じている方には、導入直後から利用浸透をするための相談やアドバイスを受けられるサポートが手厚い社内SNSツールを利用することをおすすめします。
実際、上記の3点を導入担当者だけで考えることは、とても難しいことだと考えられます。しかし、社内SNSを提供しているベンダーの方は、その道のプロです。沢山の導入事例から照らし合わせ、その企業に適した活用場面やルールの設定を共に考えてくれるでしょう。
導入後に自力で利用浸透をさせることが難しいと懸念されている導入担当者には、このような導入後に手厚いサポートを設けている社内SNSツールを導入してみてはいかがでしょうか。
社内SNSの導入の失敗を避けるためにも事前準備を!
本記事では、社内SNSの導入に失敗してしまう原因と成功に導くポイントを解説しました。
テレワークを導入する企業が増えている現在、社内コミュニケーションの活性化や業務効率化を目的に、社内SNSなどのコミュニケーションツールを導入する企業も増加傾向にあります。
そして、社内SNSのみならずITツールを導入する際は、社員へ利用浸透が進まず導入に失敗してしまうという可能性があり、導入に消極的な意見を持つ方もいると思われます。
しかし、社内SNSの導入に失敗する原因は、事前準備として成功に導くポイントを理解・実践していれば予防できるものばかりです。導入に失敗しないためにも、改めて成功に導くポイントをぜひ参考にしてみてください。
サポートの手厚さで選ぶなら!WowTalk
ビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」は、サポートの手厚さが特徴の国産コミュニケーションツールです。SaaS比較サイト「BOXIL」が開催している「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2022」では、ビジネスチャット部門で「営業担当の印象No.1」「サポートの品質No.1」に選ばれました*1。
「コミュニケーションツールの導入を検討しているが、うまく使えず失敗に終わってしまうのではないかと不安…」という方は、ぜひWowTalkのご利用を検討ください。導入から運用までお客様と二人三脚となり、手厚くサポートさせていただきます。
*1 WowTalkが「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2022」のビジネスチャット部門で「営業担当の印象No.1」「サポートの品質No.1」に選出
※ワウテック株式会社は2023年9月1日にグループ会社であるキングソフト株式会社と合併いたしました。