銀行業務で発生するムダをスマホ×ビジネスチャットで大幅削減!

明治11年、今から141年前に「第二十九国立銀行」として設立され、78年後の昭和26年に現在の名称となった株式会社伊予銀行(以下、「伊予銀行」)。伊予銀行は金融業に属し、現在全国64ある地方銀行の1つで、愛媛県・松山市に本店を構え、13都道府県に支店を持っています。

140年もの歴史をもつ伊予銀行では、現在、国が推し進めている「働き方改革」の背景もあり、2018年4月より新中期計画において「BPR(業務プロセスの見直し)」を掲げ、業務改善に着手しています。

その主たる目的は「生産性の向上」です。

銀行業務の中で「外部とのコミュニケーション」というと、通常は電話が主流であり、内線電話においても取次や情報共有の時間的なロスが発生しており、まさに課題として考えられていました。また、顧客情報や金融・為替に関する情報を取り扱う銀行ならではのセキュリティの観点から情報漏えいなどを避けるためインターネット環境を厳格に制限しており、その点についても大幅な見直しが不可欠だと感じていました。

その最中、BPR推進の打ち手の1つとして推し進められたのが、行員へのスマートフォン貸与と社内コミュニケーションの活性化と情報伝達スピードの向上という点から進められたビジネスチャットの導入でした。

そこで当インタビュー記事では、上記の課題を解決すべくBPR推進に取り組む伊予銀行 総合企画部 課長代理 栗田大輔 様、同部に所属する日髙美月 様にビジネスチャット導入の背景とその経緯、さらには実際にどのように活用しているのかについて話を伺いました。

 

電話の取次など、アナログな情報共有手法を抜本的に変えなければと感じていた

 

iyobank-docomo-25写真左から、株式会社伊予銀行 総合企画部 日髙美月様、総合企画部 課長代理 栗田大輔様

【導入の背景・課題】
■課題1:2018年4月の新中期計画からデジタル化推進の動きが出てきた
■課題2:社内外の連絡手段は「電話」が中心で取次対応に課題を感じていた
■課題3:セキュリティの兼ね合いから銀行内のインターネット接続環境を厳格に制限していた

― ワウテック担当者
まず初めに、ビジネスチャット導入を決断するに至った背景を教えていただけますでしょうか?

― 株式会社伊予銀行 総合企画部 課長代理 栗田大輔様(以下、「伊予銀行 栗田様」)
2018年の4月から新中期計画が始まりました。その中で「BPR」が掲げられ、その方針として、デジタルと人のそれぞれの強みを活かした銀行を目指すという「DHD(デジタル・ヒューマン・デジタル)バンク」を目指そうという事になりました。

そこで、私たちは業務効率化や生産性向上というキーワードを基に、様々な施策の企画を行っています。

その中で真っ先に取り組んだことの1つが、行員へのスマートフォン貸与とビジネスチャット導入であり、そのほかにも業務効率化に向けてツールの導入と運用を実施しました。

― ワウテック担当者
BPRの推進についても、その詳細を教えていただけますでしょうか?

― 伊予銀行 栗田様
一昔前は、銀行といえば余暇資金等々の利ざやで収益を上げるというのが一般的なビジネスモデルでした。ただ、近年はその様相に大きな変化がみられ、それだけではなかなか収益を上げられない時代が到来しており、窓口にいらっしゃるお客様も来店数が減少している中で、如何に生産性を高めていくかが重要です。

そこで、業務の見直しを行い、やめられるものはやめる、やめられないものはアレンジして進めていくかというところでBPRの推進に取り組み始めたのです。

― ワウテック担当者
具体的には、どのような取り組みだったのでしょうか。

― 伊予銀行 栗田様
例えば、外訪活動をしている人間は、今までフィーチャーフォンを利用していました。しかし、Webブラウザでの検索ができなかったり、地図検索もできなかったり、単なる電話でしかありませんでした。行員からもスマートフォンに切り替えたいというニーズがあり、世の中の主流がスマートフォンに移り変わっていることから、まずはスマートフォンを導入することにしました。

当行では約1,300台のフィーチャーフォンを貸与していたのですが、スマートフォンに切り替えるタイミングで約2,850台に増やしました。約7割の行員が利用できる状態です。

これにより「行員同士が直通でつながれる世界」を作りたかったんです。私のように出張や会議が多いと1日の中でほとんどの時間、席を空けていることもあり、行内の誰かに電話を取り次いでもらうことが当たり前でした。

今回同席している日髙は、もともと私の隣の席だったのですが、電話があるたびに取次メモを残してもらっていました。

― ワウテック担当者
時間で考えると、どのくらいの工数を要していたのでしょうか。

― 伊予銀行 栗田様
1回の取次に1~2分ですが、私には1日あたり60件ほど電話が掛かってきます。つまり、1日あたり1時間〜2時間取次に時間が掛かっていたわけです。それが20営業日あるとすれば、少なくとも20時間は取次を行っていることになります。

こうした無駄を排除したいという思いがあり、7割近い行員にスマートフォンを貸与し、ビジネスチャットで気軽にコミュニケーションを取れる環境を実現したいと考えました。

また、もちろん銀行ですので、情報セキュリティの観点から原則として個人のスマートフォンは利用禁止していました。それに、世の中はインターネットで調べ物をして仕事をするというのが当たり前の中で、当行ではインターネットに接続できる端末が支店に数台しかありませんでした。

― ワウテック担当者
アナログな手法が当然の如く浸透していたのですね。そうなると、今回、新中長期での施策内容というのは、かなりインパクトのあるものだったのですね。

― 伊予銀行 栗田様
「インパクトのある施策」まさにその表現にあたると考えています。

スマートフォンへの切り替えと7割近い行員への貸与というのは、インターネットが使えて行員同士が直通で連絡を取り合える状態を目指すための第一歩でした。

― 株式会社伊予銀行 総合企画部 日髙美月様(以下、「伊予銀行 日髙様」)
私も栗田とほぼ同じような課題を感じていました。それというのも理由はシンプルで、特に外訪活動をしている行員がリアルタイムに連絡を取り合うことができ、インターネットで相場などをすぐに調べてお客様にご提案したいという声も行内から沢山上がっていました。

 

行員同士が直接つながり、カジュアルにコミュニケーションできるツール

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【サービス選定のポイント】
■ 操作性もUIも個人向けアプリのような感覚!カジュアルにやり取りできる
■ ログの保存期間と容量がトーク送信から30日間/50GBと他社と比べて優れている
■ 利用範囲を限定できセキュリティ対策に関する機能が充実している

― ワウテック担当者
結果として「WowTalk」導入となった決め手は何だったのでしょうか?

― 伊予銀行 栗田様
LINEなどのコミュニケーションツールが世の中で普及している背景もあり、スマートフォンを導入する時点でなんらかのビジネスチャットの導入を検討していました。

堅苦しいツールではなく、吹き出し形式でやり取りができたり、スタンプを利用できたり、要はカジュアルにコミュニケーションできるビジネスチャットを入れたかったというのがまずあります。

また、WowTalkは他社のビジネスチャットツールと比べてトークの保存期間・容量が30日間、50GBと優れていたことも決め手の1つです。やはり、銀行という業種ゆえにセキュリティは非常に重視しています。後々モニタリングすることを考えれば、短期間で低容量だと必要なときにログを参照できないといったことが起こる可能性もありますからね。

セキュリティという点で、もう1つありまして、それが銀行内で限定的な利用に留められることです。外部のお客様や知人など誰とでもつながってしまうことはセキュリティ上のリスクとなります。そのため、行内に利用を絞れること、そして運用時に細かくセキュリティを設定できるというところも決め手となりました。

― ワウテック担当者
他社の競合製品(サービス)も検討していたと思いますが、検討時は何種類くらいのツールを比較されましたか?

― 伊予銀行 栗田様
3~4種類のツールから検討しました。選定当時に日髙と意見をすり合わせながら最終的に優れているポイントの認識が一致したというのもありますし、比較表を作って総合的な評価もしました。

例えば、金額面やトークログの保存期間のような定量的な評価もさせていただきましたし、利用者と管理者の使用感といった点からも比較をしました。このように総合的な評価で各ツールを点数付けし、最終的にWowTalkの導入に至りました。

 

「電話と紙のメモからビジネスチャットへ切り替え」によって業務効率を大幅改善!

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【導入後の効果について】
■ 電話の取次を紙のメモからWowTalkに移行し時間短縮に成功
■ 口頭からチャットに切り替えたことで連絡の記録が残り確認が容易に
■ ITツールの使い方など社内問合せをWowTalk上でスピーディに対応できるように

― ワウテック担当者
WowTalkを選定した当時の期待どおりに活用できてますでしょうか?

― 伊予銀行 日髙様
先ほど栗田からも話がありましたが、お客様から電話をいただいた時の取次の手段としてトーク機能を活用しています。今までは、手書きのメモをデスクに貼ったり、社内メールで連絡を取ったりしていたので、自席に戻らなければ確認できませんでした。

ただ、WowTalkで取次をするようになってから、「○○様からお電話がありました。折返しお願いします」と連絡をすれば、外出先の行員もその場でスマートフォンから折り返しできるようになりました。私のように取次を担当する行員にとっても、外出先で共有を受けられる行員にとっても大きなメリットです。

また、WowTalkは行員同士でのやり取りに限定していますので、社内の簡単な業務連絡の手段として使っています。

例えば、部門問わず、業務上で連絡を取りたい行員がいればそのメンバーでグループを作成ができます。その中でトークを行うことや、一斉に連絡を取りたいメンバーがいれば該当者でグループを作って情報共有を行うといった使い方です。

― ワウテック担当者
情報共有という点では、社内メールも使われていたとのことですが、その使い分け方法を教えてください。

― 伊予銀行 栗田様
社内メールでの取次連絡等もありましたが、実はそこまで社内メールを使う機会がありませんでした。それは、組織の気質的な側面もありますし、内線電話や口頭での連絡がメインのコミュニケーション手段だったということもあります。

そうした組織の気質だったこともあり、WowTalkのようなビジネスチャットツールを導入したことで、「言った・言わない」の発言の履歴だとか、連絡の抜け漏れの確認ができるというメリットが浸透し、行員の意識が変化していきました。

― 伊予銀行 日髙様
それに加えて、当行の頭取を始めトップの方からも、こういうツールが入ったので積極的に活用していきましょうという発信をしていることもあり、だんだんと浸透していっているなという実感があります。

 

行員の自発的なビジネスチャット活用をはじめ、生産性に対する意識改革に寄与

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― ワウテック担当者
ビジネスチャット導入後、想定していた以外のメリットや効果などはありましたでしょうか?

― 伊予銀行 栗田様
おおむね想定どおりの効果が出ており満足しています。

想定外だったのは行員が自発的にグループを組んで積極的に利用し始めていることですね。情報共有だけであれば該当者だけに送信すればそれで十分ではありますが、プロジェクトメンバーでグループを組み、その中で情報共有し、さらに議論に発展するといった活用も行われています。

それは、本部だけでなく支店の者や、部門を超えてグループを組んでいて、1人が何か発言をすると皆がそれに対してフォローし合う環境になっています。これは、チャット形式でカジュアルに連絡を取り合えることが大きいと思っています。

― ワウテック担当者
部門やプロジェクトの枠を超えてコミュニケーションが行われているのですね。パーティション機能などで部門ごとに区切るといったことはなさらなかったのでしょうか?

― 伊予銀行 栗田様
特に区切ることはしていません。

例えば、当行の頭取と私が直接トークで会話をすることもありますし、先程申し上げたように頭取をはじめ、トップが積極的に利用することを推奨しているので、役付や部門を超えてトークが行われることも問題ないと考えています。

そうした自由度をもたせることによって、社内の問合せ業務がスムーズに進んだ事例があります。今までは、電話でしか営業店の者とやり取りはしていなかったのですが、全く見ず知らずの行員からスマートフォンの利用方法でわからないことがあると問合せが届いたんです。

それが、1件や2件といった事例ではなく、様々な行員から何件も飛んでくるようになり、スタンプを使って気軽にかつ親しみやすいコミュニケーションが取れるようになりました。

電話よりも問い合わせるハードルも下がりますし、なによりスタンプなどが使えることで気軽にわかりやすく連絡が取り合えるようになりました。

― ワウテック担当者
ちなみに、自由度の高い運用だと思うのですが、セキュリティ対策という点についてはいかがでしょうか?

― 伊予銀行 栗田様
日髙とも慎重に話し合ったことなのですが、WowTalk上では顧客情報や機密情報のやり取りを行わないといったルールを決めています。ただ、スマートフォンのカメラ機能は使えないようにしてありますし、定期的なモニタリングもしていますが、特に制限は特に設けていません。

もちろん、きっと「カメラを使いたい派」と「使ってはいけない派」で争点になるとは思いますが、やはりカメラで撮影した写真や映像というのは簡単にインターネット上に流せるので、それは大きなリスクですよね。

一方、WowTalkにはビデオ通話機能など、カメラが使えることによるメリットが大きいのも理解しています。それを実現するためにはカメラ機能が必須なのですが、リスクをカバーし切れるだけの対策が取れない限りは難しいですよね。

性善説という立場にたてば、開放することによるメリットが勝るのですが、やはり、私たちのような管理者側の人間からすれば、性悪説という立場で何かが起こった時の対処方法を常に考えないといけません。もし、カメラ機能の制限をアプリ単位でセキュアに実現できる状態になれば今後は検討したいと思っています。

― ワウテック担当者
それでは、いよいよ最後の質問です。スマートフォンの貸与、ビジネスチャットの導入など、BPRの推進に取り組んでらっしゃいますが、今後実現していきたい目標などはありますでしょうか。

― 伊予銀行 栗田様
兎にも角にも、働き方が変わることですね。

銀行という業種は、つい先日まで紙のメモで取次を行うなど、工数の掛かる業務が多くありました。BPRに取り組み始めたことによって、そうした業務の効率化を実現する環境がどんどん構築できています。

その中で、トップダウンで進める場面もありますが、行員一人ひとりの意識改革も必要です。そうして生産性をとにかく高めていく。そこで削減した時間を活用して新しい業務に取り組めるようになります。

その結果、お客様により良いサービスを提供できるようになればと思っています。

― 伊予銀行 日髙様
スマートフォンを社員に貸与し、WowTalkを利用することによって行員同士が直接つながることができるというのは非常に大きなメリットだと感じています。

今までであれば、電話がつながらないと確認までに時間を要していたものが、現在ではビジネスチャットという代替手段が存在します。

実際に、栗田のデスクがメモでいっぱいに埋まってしまうといったこともありました。それが今ではゼロです。

その点に関して本当に効率化が進んでいると実感でき、こうした取り組みをより進めていきたいと思いました。

 

インタビューは以上となります。

このたびは貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。今回インタビューを通じて頂戴した情報を、今後のサービス品質の向上等に役立てていきたいと考えています。引き続き、ビジネスチャット・社内SNS「WowTalk (ワウトーク)」を宜しくお願いいたします。

 

スクリーンショット 2019-04-15 18.22.37https://www.iyobank.co.jp/

株式会社伊予銀行
代表取締役頭取:大塚岩男
事業内容:普通銀行業務
住所:〒790-8514 愛媛県松山市南堀端町1番地

 

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