テレワークでやる気がでない5つの理由。やる気を引き出す10個の方法
いま多くの企業でテレワークの導入が進んでいますが、いざ導入をしてみたものの、従業員側にやる気がなく、なかなか具体的な成果に繋がらないという事例も多くなっています。
やる気が出ない主な原因としては「自宅のため仕事をする気にならない」「同僚と会えなくて寂しい」「なんとなく気が散ってしまう」などの理由が挙げられており、テレワークにおける自己管理の難しさが課題です。
そこで本記事では、テレワークで従業員のやる気がでない5つの理由と、これらに対する7つの解決方法をご提案しながら、企業側が従業員のやる気を引き出すために取り組むべき、3つの重要ポイントをご紹介していきます。
テレワークでやる気がでない5つの理由
テレワークでやる気が出ないということは、企業と従業員の双方にとって「デメリットが多い危険な兆候」です。ここからは従業員がテレワークで、どのようなことに悩み、やる気が出なくなるかを、具体的にご紹介していきます。
無意識にリラックスしてしまうから
上でも少し触れましたが、テレワークでは主に自宅が仕事場になることに加え、同僚の目や上司からの圧力が無くなるため、無意識にリラックスしてしまうことが多くなります。
リラックスすれば怠け心が顔を出し、今日こなすべき仕事も「明日まとめてやればいいや」ということになり、しかしながらその明日を迎えても「仕事が全然手につかない!」という事態になりがちなのです。当然ですが、このようにやり残した仕事は蓄積され、その後はペース配分を無視して必死で仕事をこなすしかなく、最後には嫌気がさし、やる気が無くなるという悪循環に陥ることがあります。
このような事態を避けるためにも、仕事とプライベートの区別は明確に分けるべきであり、毎日決まった時間に適切な量の仕事をするのがおすすめです。
仕事環境が良くないから
従来のオフィス勤務では、仕事に必要なネット環境や、パソコンなど各種のデバイスが揃っており、出社すればすぐ仕事に取り掛かることができました。
しかしテレワークでは、仕事環境を従業員側で個別に整える必要があり、ネット回線の契約やパソコンの購入、さらに仕事用のスぺースを新たに作り出し、机や椅子も自分で用意しなければなりません。
自力で仕事環境を整えたとしても、オフィス勤務のように仕事の能率が上がらない場合は、従業員の仕事に対する意欲が下がり、やる気が失われる原因になることがあります。
これらの解決には企業側が積極的に関与して業務の改善を行う必要があり、そのためにはテレワークに精通した専門家のアドバイスを取り入れながら、改善点を探るべきといえるでしょう。
孤独を感じるから
いままでは気の合う同僚と和気あいあいとやっていた仕事も、テレワークでは原則1人で仕事をこなさなければならず、一日中誰とも話せない生活が続くため、従業員は孤独を感じることが多くなります。
基本的にこのような孤独感はコミュニケーション不足によるものが大きく、環境の変化に耐えられなくなった場合は、仕事に対する意欲が大きくダウンすることがあります。
孤独感を解消するためにはコミュニケーションツールの導入が有効であり、その中でも「どのように活用し運用していくか」が課題解決のポイントになるでしょう。
気が散って集中力が低下するから
自宅勤務だからとテレビをつけたり、そばにあるスマホをいじるなど、テレワークではプライベートと仕事の境界が曖昧になりがちです。このような状況が続けば、気が散って集中力が低下し、仕事の能率にまで悪影響を与え、結果として業務全体の進行速度にも支障をきたす恐れがあります。
また従業員個人の問題として考えれば、このような失態は人事評価の低下に繋がるため、さらに従業員のやる気を下げる原因になります。
これらの解消にはテレワークであっても「勤務中の禁止事項」などを企業側が事前に定め、クラウド上で動作する勤怠管理ツールなどを活用し、従業員の勤務状況を適切に管理する必要があります。
成果によって評価される制度ではないから
テレワークでいくら大きな成果を出しても、それが具体的な人事評価に繋がらない場合、従業員は仕事に対する意欲やモチベーションを保ちづらくなります。
つまり、より優れた能力のある従業員も「自分の仕事は正当な評価をされていない」と感じるため、やる気を無くして適当に仕事をこなしたり、さらに不満が募れば、他社に転職する恐れがあるのです。
そのため、テレワークでは成果を主体にした人事評価制度をなるべく早く導入し、従業員個々の能力を見極め「時間に対してどれだけの成果を上げたか」を正確に把握する必要があります。
テレワークでやる気をだす7つの方法
いくらテレワークでやる気が出ないといっても、自社の方針でテレワークの導入が決まってしまえば、従業員としては従わざるを得ず、業務上の失態は自分の評価を落とす結果となるため、何とか対応策を考えなければなりません。
そこでここからは、従業員目線で気の乗らないテレワークを克服する方法を、7つピックアップしてご紹介します。
規則正しい生活を送る
テレワークでは通勤が必要ない分、出社するときほど早起きをする必要がありません。そのため、どうしても夜型の生活になりやすく、生活習慣が乱れて免疫低下や体調不良などを引き起こしやすくなります。体調が万全でなければ、仕事に対するやる気が起きないのも当然です。
やはりテレワークでも通常勤務と同じように、朝は決まった時間に起床して規則正しい生活をおくることが重要といえるでしょう。これらが習慣化すれば、健康でメリハリのある毎日が送れるようになり、テレワークに対する意欲も自然に高まるはずです。
散歩をしながら日光を浴びる
散歩で日光を浴びるのが、どうテレワークと関係があるのかと不思議に思う方がいらっしゃるかも知れません。
実は、天気のいい日に日光を10分以上浴びると、幸せホルモンと言われる「セロトニン」の分泌が脳内で高まり、ストレス解消や集中力アップといった効果を得られるとされています。
また日光は体内でビタミンDを作り出し、カルシウムの吸収を高めて骨粗鬆症を予防し、同時に免疫機能を正常に保つ効果があるため、アレルギーや感染症を効果的に予防でき、体調管理にも有効です。
外出用の恰好に着替える
出社勤務では通勤のため外出着に着替えるため、着用する衣類によってプライベートと仕事の切り替えができました。
しかしテレワークでは一日中自宅で仕事をすることが多く、朝から部屋着のままでいられてしまいます。すると、プライベートと仕事の区別が曖昧になり、何となくやる気が出ないまま業務をこなすことが増えてしまうのです。
朝起きたら、あえて外出用の恰好に着替えて「気持ちの切り替え」を強制的に行えば、テレワークでも前向きに取り組めるでしょう。
テレワーク環境を整える
テレワークでは、オフィス勤務で使い慣れた机や椅子が使えないため、「なにかしっくりこない」「仕事がやりにくい」といった不満が高まりやすいです。このことが原因で、モチベーションが低下する恐れがあります。
このような場合は、テレワークで評判のよい机や椅子を買いそろえて使うと、不満を解消できる可能性があります。新品で思うようなアイテムが見つからない場合は、中古のオフィス用品をオークションサイトで探すと便利です。
またネットの回線速度が遅いことは、業務効率に大きく関わります。すぐに変更することは難しいかもしれませんが、今後のためにも回線速度の速い高品質なサービスの導入を検討するのがおすすめです。
同僚とコミュニケーションを取る機会を設ける
テレワークでは1人で仕事をすることが多いため、孤独感が募って精神的なストレスが高まりやすく、状況が悪化すると人間関係がギクシャクして、実際の業務に支障がでてくることがあります。
これらを解消するためには、定期的に親睦会を開催するなどして、同僚同士が直接会ってコミュニケーションを取る機会を積極的に設けるのがおすすめです。
メンバー同士のコミュニケーションがうまく取れるようになれば、テレワークでも孤独感を感じづらくなり、自ずと部署ごとのチームワークも高まるでしょう。
一日の業務スケジュールをあらかじめ決めておく
オフィス勤務では休み時間や昼休みが事前に設定され、ごく自然に休憩を取ることができましたが、テレワークでは従業員それぞれが好きな時間に仕事をするため、休憩時間は軽視されがちです。
しかし休憩なしの長時間労働が常態化すると、過労による健康被害が出てくる恐れがあるため、たとえテレワークであっても「休憩時間はしっかり設けること」が重要になります。
例えばスマートフォンやPCのタイマー機能を利用して、時間ごとにアラームを設定すれば、計画的に休憩や昼休みが取れるでしょう。
やる気を引き出すため企業側がするべき3つのこと
ここまでは主に従業員目線でテレワークのやる気についてご紹介してきましたが、当然ながら企業側から積極的に改善案を提案し、従業員のやる気を引き出すことも重要です。
特にテレワークの設備面や待遇面の改善は企業側が解決すべき課題であり、この部分にうまく対処できるかどうかが「成功の分かれ道」と言えます。
企業負担でテレワーク環境を用意する
テレワークではクラウド上で多様なファイルをやり取りする関係上、高速で動作する高品質なネット環境が不可欠となります。
しかし従業員の中には自宅にネット回線を引いていなかったり、これらの情報に不慣れな場合は、うまくネット環境が構築できない恐れがあります。
また自力でネット環境を構築できたとしても、掛かった費用を全部自己負担とした場合は、従業員の金銭的負担が大きくなり、企業に対する不満が高まってしまいます。
そうならないためにも、企業側で、テレワーク用のネット環境導入マニュアルの作成や、ネット回線構築に掛かる費用や月々の回線使用料の一部を負担するなどの対応が必要です。
これらを丁寧に行えば、従業員の不満は解消され、業務に対するモチベーションアップが期待できます。
コミュニケーションを取りやすいITツールを導入する
テレワークの最大のデメリットは、従業員同士のコミュニケーション不足で起こる業務上の不備と考えられており、この部分は従業員ではなく、企業側が率先して改善すべき問題です。
例えば、多機能で使い勝手のいいビジネスチャットツールを導入し、部署ごとに映像や音声機能付きのチャットルームを設定すれば、所属メンバー同士のコミュニケーションを効果的に促進することができます。
また仕事以外でも雑談用のチャットルームを設定し、交流の場を設けたり、オンラインのビンゴ大会を開いて企業負担で景品を授与すれば、仕事上のストレスを効果的に発散できるようになるでしょう。
成果重視の評価制度を設ける
テレワークではオフィスで仕事をしなくなるため、企業側は従業員の成果をどのように評価するかが、大きな課題となります。
従来の業務では、社員のやる気や仕事に取り組む姿勢が、人事評価の重点項目になっていましたが、これらを本人の姿が見えないテレワークで適切に把握することは困難です。
そのためテレワークでは、業務成果に力点を置いた人事評価制度を早期に取り入れるべきといえます。もしもこれらの評価制度が徹底されていない場合は、従業員のやる気が大きく下がる恐れがあるでしょう。
現在ではクラウド上で機能する使い勝手のよい勤怠管理ツールや、人事評価システムがあるため、これらを導入すれば従業員の履歴や業績、作業能力などを一元管理し、人事評価の参考にすることが可能です。
やる気に満ちたテレワーク環境を実現するために
本記事では従業員と企業側の両方の目線から、テレワークでやる気が低下する理由と、その改善案をご紹介してきました。
結論として、テレワークでもオフィス勤務でも、業務効率を上げていくのは人間の役目であり、その原動力は人間のやる気です。
そのやる気をいかに落とさず引き上げるかで一番問題になるのは、従業員同士のコミュニケーション不足から発生する“互いへの信頼感の欠如”であり、コミュニケーション不足の改善には、優れた機能を持つビジネスチャットの導入が不可欠となります。
この部分がうまくクリアできれば、従業員同士の連携が強まり、やる気に満ちた生産性の高いテレワーク環境を実現できるはずです。
例えば弊社が開発・提供しているビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」は、チャット機能はもとより、高度なタスク管理や無料の音声通話、ビデオ通話などさまざまな機能によって、テレワークに伴うコミュニケーション課題の解決に貢献することができます。
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