【テレワークに便利なITツール10選】Web会議システム・チャットetc
新型コロナウイルスの世界的な流行により、テレワークの導入が政府主導で加速し、いま大きな注目を集めています。
テレワークは時間や場所を選ばずに仕事ができるため、社員の業務効率が向上し、新たな人材の獲得やコスト削減に繋がるなど、さまざまなメリットがあります。
しかしテレワークはまだ始まったばかりで、効率的な運用を行うには多くの課題があります。そのため必要と感じながら導入をためらう経営者や人事担当者の方も、多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、テレワークのさまざまな場面で役立つITツールを10個厳選して種類ごとに分類し、その優れた機能や特徴を詳しくご紹介します。
実際にテレワークで働く社員の方にも役立つ情報が多いため、ぜひ参考にしてみてください。
テレワークがもたらす3つのメリット
ここからはテレワークの代表的なメリットを3つピックアップし、具体的に詳しくご紹介します。
テレワークのメリット
- 業務生産性の向上
- 人材の確保
- コスト削減
①業務生産性の向上
テレワークで得られる大きなメリットの1つは、業務生産性の向上です。
例えばテレワークは通勤という大きな時間的ロスが無くなり、社員は好きな時間に自分のペースで仕事ができるようになります。
そのため社員のモチベーションが上がりやすくなり、同時に業務生産性の向上が期待できるのです。
また同時にテレワークで不足しがちなコミュニケーションを補うITツールを導入すれば、さらに業務の効率がアップする可能性があります。
②人材の確保
企業にとって新しい人材の確保は、社内業務を継続的に維持していくためにも、大きな課題のひとつです。
例えば子供の育児や親の介護など、さまざまな事情で自宅を離れられない人もテレワークなら仕事ができるようになり、新たな収入を得られる可能性が生まれます。
つまり、テレワークの推進は潜在的な人材の掘り起こしに役立ち、結果的に企業の人材確保に繋がるのです。
③コスト削減
先にご紹介した通り、テレワークでは通勤に伴う交通費が不要になるため、大幅なコスト削減に繋がります。
さらにテレワークの普及が順調に進めば、いままで社員に提供していた広いオフィスが不要になるため、オフィス賃料の削減が可能になります。
当然ですがオフィスで使う椅子や机のほか、コピー機や固定電話、社内のPCがすべて不要になり、これらの経費も同時に削減できます。
また、コスト削減の観点から新しい人材を確保する際の入社面談や入社式も、Web会議システムなどのITツールを使い、オンライン上で行うのがおすすめです。
新入社員の負担を減らすことができ、会場の維持や確保にかかるコストも削減できます。
テレワークに役立つITツール4種
実はテレワークで役立つITツールには、さまざまな種類があります。業務の中で効率的に使うためには、その時々の状況に応じて使い分けることが必要です。
例えば社員同士のコミュニケーションを高めるため、チャットツールを導入したとしましょう。
しかし社員に対してツールを導入した目的と、機能や特徴を正しく伝えて周知しなければ、逆に業務効率が低下する恐れがあるのです。
そこで本章では実際のテレワークで使われることが多い、代表的なITツールを4つ取り上げ、機能や特徴を詳しくご紹介します。
テレワークに役立つITツール
- Web会議システム
- ビジネスチャット・社内SNS
- 勤怠管理・人事評価システム
- プロジェクト管理ツール
ITツール①Web会議システム
Web会議システムはPCやタブレット、スマホなどを通し、複数人が参加するネット会議を効率的にサポートするITツールです。
基本的にツールをネット上からダウンロードするだけで導入できるものが多く、音声通話のほか、PCやスマホのカメラを通じ、双方の画像を出して通話することができます。
例えばテレワークでは、同じ情報を複数の社員に少しずつ内容を変えながら伝えるケースがあり、メールや電話では思うように情報を伝えきれないことがあります。
その点、Web会議システムは相手の顔を見ながら通話でき、資料を画面上で示しながらの指示やプレゼンも可能です。
有料と無料のものがありますが、無料ツールは機能が限定されていることが多いため、本格的に使いたい場合は有料ツールの導入をおすすめします。
ITツール②ビジネスチャット・社内SNS
テレワークではコミュニケーション不足が業務上の大きな障害になりやすく、ビジネスチャットや社内SNSの導入が不可欠です。
例えばテレワークでは勤務時間が明確に決められていないことが多く、その場合リアルタイムで連絡が取りづらくなります。
しかし社内SNSを導入すればSNS上に発言履歴を残したり、社員同士のグループ化やファイルデータの共有化が可能なため、時間を合わせてやり取りする必要が無くなり、大幅な業務の効率化を図ることができるのです。
またチャット上では社員同士が顔文字などを交え、気軽にやり取りできるため、例えばイベントなどの交流の場として有効活用すれば、円滑で良好な人間関係を構築できるようになるでしょう。
対してビジネスチャットは名前の通り、ビジネスに主眼を置いたチャットツールです。
機能的にはファイルデータの共有化を前提にした、業務上のタスク管理とスケジュール管理機能のほか、グループ内の連携を強化するビデオ通話機能が備わっているツールが数多くあります。
例えばテレワークでは、社員が個別に行っているタスク同士の連携が難しくなることがあります。
しかしグループ化したビジネスチャットに個別タスクを一括登録し、重要度順に並べて共有化すれば、社員全員が仕事の進行状況や、今後のスケジュールをひと目で確認できるようになります。
そのため、うまく活用すれば社員同士の連携強化に繋がり、同時にタスク管理やスケジュール管理が効率化され、理想的なテレワーク環境を実現できる可能性があるのです。
ITツール③勤怠管理・人事評価システム
テレワークは通常勤務とは違い、勤務時間の管理が難しくなることがあります。例えば通常勤務ではタイムカードやICカードを打刻するため、簡単に勤務時間の管理ができました。
しかしテレワークの勤務時間は働く社員が自由に設定できます。そのため基本的に社員の自己申告に頼ることになり、結果的にオーバーワークの助長や、不正申告が増えてしまい、企業は社員の人事評価が難しくなる恐れがあります。
そのため企業は勤怠管理ツールを積極的に導入し、通常勤務と同じような業務環境を作り上げ、同時に社員評価を公正に行うため、テレワークに対応した人事評価システムを取り入れる必要があるのです。
多くの勤怠管理ツールはネット環境さえあれば、社員がログインしてボタンを押すだけで、出勤や退勤を打刻することができます。
つまり、企業側は社員全員の勤務時間を把握すると共に、社員の自己申告が不要になるため、業務負担を大きく減らすことができるのです。
勤怠管理ツールで集めたデータは、仕事量に対する勤務時間の長短が可視化できるため、これらを整理してシステムの中で統計化すれば、適正な人事評価の参考資料になるでしょう。
ITツール④プロジェクト管理ツール
通常勤務ではチームを組んで仕事をする社員同士が直接会話できるため、業務の進行状況がすぐに確認でき、個別データの共有化もごく自然に行われていました。
対してテレワークでは、どこで誰が何をしているかがわかりづらく、業務の進行が困難になることがあります。また社員が個別に持っているファイルデータの情報漏えいが常に懸念されます。
しかしプロジェクト管理ツールを導入すれば、プロジェクトごとの個別データをクラウドサーバーで一括管理して共有化でき、各業務ごとの進行状況や課題などを、チャット機能を通してリアルタイムで議論できるようになります。
さらにこれらのデータは業務グループ内の社員だけにアクセス権を与えたり、ダウンロードの許認可も個別に設定が可能なため、情報漏えいを効果的に防止できます。
テレワークに役立つITツール10選
種類 | サービス名 | 特徴 |
---|---|---|
Web会議システム | ①Zoom | 高品質で安定した接続が維持できる |
Web会議システム | ②Google Meet | Googleサービスとの相性がよく、連携も簡単 |
ビジネスチャット・社内SNS | ①WowTalk | ISO27001取得の強固なセキュリティ環境。またシンプルなUIで誰でも使いやすい |
ビジネスチャット・社内SNS | ②Slack | 全世界で1000万人以上が利用しているビジネスチャット |
ビジネスチャット・社内SNS | ③Talknote | 社内のコミュニケーション量を可視化して把握できるHR機能を搭載 |
ビジネスチャット・社内SNS | ④NotePM | 社内版Wikipedia |
勤怠管理・人事評価システム | ①jinjer勤怠 | さまざまな端末から打刻可能。ワークフロー機能も搭載 |
勤怠管理・人事評価システム | ②HR Brain | 人事評価をあらゆる角度からデータ化、客観的な評価に基づいた人材配置を実現 |
プロジェクト管理ツール | ①Asana | 直感的に扱えるUIが特徴。レイアウトも2種類から選べる |
プロジェクト管理ツール | ②Backlog | Googleサービスをはじめとする幅広いツールと連携可能 |
ここからはテレワークに役立つITツールを10個厳選し、ツールの特徴と料金プランをご紹介します。
Web会議システム
①Zoom
Zoomの特徴
- 高品質な回線でストレス無くコミュニケーション可能。
- きれいな映像とクリアな音声で通信可能。
- 最大1,000人が同時に接続できる。
Zoom(ズーム)とは、アメリカ合衆国の「Zoomビデオコミュニケーションズ」が開発・提供するWeb会議システムで、高品質で安定した接続が維持できるのが大きな特徴です。しかもHDビデオと高品質な音声に対応しているため、きれいな映像とクリアな音声でコミュニケーションでき、会議には最大で1,000人が同時接続できます。
Zoomの料金プラン
- フリープラン:無料
- プロ:2,125円/月
- ビジネス:2,700円/月
- ビジネスプラス:3,125円/月
- 企業:問い合わせ
Webサイト:https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
②Google Meet
Google Meetの特徴
- 無償プランでも機能が充実している
- 他のGoogleサービスと連携できて便利
- セキュリティ性能が高く情報漏えいを防げる
Google Meetとは、IT大手のGoogleが提供するビデオ会議サービスで、無償プランでも最大100人までの同時接続や、画面共有が可能です。またGoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントなど、他のGoogleサービスとも相性がよく、基本的にそのまま連携できるので便利に使うことができます。さらに他社と比べてセキュリティ性能が高く、情報漏えいの心配が少ないのも大きな特徴です。
Webサイト:https://apps.google.com/meet/
ビジネスチャット・社内SNS
①WowTalk
WowTalkの特徴
- 企業への導入実績が10,000社以上
- 行政機関と同じレベルの安全性が確保できる
- シンプルなUIで直感的に使える
WowTalkはワウテック株式会社が開発・提供し、国内企業を中心に10,000社以上の導入実績を誇るビジネスチャットツールです。また国際的なセキュリティ規格として知られるISO27001(ISMS)認証を取得しているため、利用時には行政機関と同じレベルの安全性を確保できます。さらにシンプルなUIで直感的に使えることも特徴です。導入してすぐに使いはじめられるため、研修や教育にかかるコストを最小限に抑えることができます。
WowTalkの料金プラン
- シンプルプラン:¥360円
- スタンダードプラン:¥500円/月
Webサイト:https://www.wowtalk.jp/
②Slack
Slackの特徴
- 全世界で1000万人以上が利用している
- ワークスペースでデータを一括管理して共有できる
- 2200以上のWebサービスと連携可能
Slackはアメリカに本拠があるSlack Technology社が提供し、全世界で1000万人以上が利用しているビジネスチャットです。登録後ログインしてワークスペースを作成すれば、使用用途に合わせ自由にグループチャット化し、さまざまなデータを一括管理して共有できます。またワークスペースではGoogleドライブやTwitter、Dropboxなど2200以上のWebサービスと連携が可能です。
Slackの料金プラン
- フリー:無料
- プロ:925円/月
- ビジネスプラス:1,600円/月
- Enterprise Grid:要応談/月
Webサイト:https://slack.com/intl/ja-jp/
③Talknote
Talknoteの特徴
- 独自のAI機能でさまざまなサポートが利用できる
- コミュニケーションを活性化する機能が充実している
- 手厚いカスタマーサポートが受けられる
Talknoteはトークノート株式会社が提供するビジネスチャットで、HRというAI技術を使用しているのが大きな特徴です。HR機能はチャットを利用する社員のコミュニケーション量や、オーバーワークの検知、さらに会社に対しての興味や関心事を可視化し、社員評価をサポートします。またグループ化やタスク機能などで、コミュニケーションを活性化する機能が充実しており、ツールの導入から運用、環境構築まで、手厚いカスタマーサポートが受けられます。
Talknoteの料金プラン
公式HPにお問い合わせください。
Webサイト:https://talknote.com/
④NotePM
NotePMの特徴
- ナレッジ共有と社内wiki化ができる
- 強力な検索機能で欲しい情報がすぐ見つかる
- データの閲覧履歴や変更履歴が自動記録される
NotePMは株式会社プロジェクト・モードが提供しているナレッジ共有・社内wikiツールです。ナレッジとは個人が持つ経験やノウハウをまとめて体系化したもので、業務で収集したナレッジをこのツールに登録し、社内wiki化(百科事典化)して、メンバー全員と情報共有します。またツール内のデータは全文が検索対象になるため、欲しい情報がすぐに発見でき、データの閲覧履歴や変更履歴がすべて自動記録されるため、業務の進行状況が把握しやすくなります。
NotePMの料金プラン
- プラン8:4,800円/月(8人まで)
- プラン15:9,000円/月(15人まで)
- プラン25:15,000円/月(25人まで)
- プラン50:30,000円/月(50人まで)
- プラン100:60,000円/月(100人まで)
Webサイト:https://notepm.jp/
勤怠管理・人事評価システム
①jinjer勤怠
jinjer勤怠の特徴
- 長期利用の場合はコストパフォーマンスが高い
- さまざま端末から打刻できテレワークとの相性がよい
- ワークフロー機能で申請と承認を一括管理できる
jinjer勤怠は株式会社ネオキャリアが提供している勤怠管理ツールで、初期費用は少し高額ですが、月々の利用料が1人400円のため、長期利用の場合はコストパフォーマンスが高くなります。このツールは登録さえ済ませれば、PCやタブレットの他、スマホやICカードから時間を選ばず自由に打刻できるため、テレワークで効果的に使用することができます。またワークフロー機能で社員間の申請と承認を一括管理できるため、業務を大幅に効率化できます。
jinjer勤怠の料金プラン
- 300円/月〜
※別途初期費用が必要。
Webサイト:https://hcm-jinjer.com/kintai/
②HR Brain
HR Brainの特徴
- 多角的な観点から人事評価ができる
- 人材データをシステム上で一括管理できる
- 客観的なデータを基にした適材適所が実現可能
HR Brainは株式会社HRBrainが提供している人事評価システムで、導入の際は利用人数に応じて月額料金が決定されます。このシステムでは評価テンプレートやアンケートの他、コンディションチェックなどで多角的な観点から人事評価を決定できます。また集めた人材データはシステム上で一括管理され、全体の部署を組織ツリー化して見ることができ、さらに職歴やスキル、異動歴などの一定条件に応じ、リスト化して分析が可能なため、客観的なデータを基にした適材適所が実現できます。
HR Brainの料金プラン
公式HPにお問い合わせください。
Webサイト:https://www.hrbrain.jp/
プロジェクト管理ツール
①Asana
Asanaの特徴
- 管理画面が2種類のレイアウトから選べる
- 直感的に操作できるためわかりやすい
- 100以上のWebサービスと連携可能
Asanaはアメリカに本拠を置くAsanaが提供するプロジェクト管理ツールで、管理画面を2種類のレイアウトから選んで使用できるのが特徴です。例えばリスト形式を選ぶと、それぞれのタスクが縦に並び、まとめて閲覧することができます。カンバン形式はタスクをカード化して横に並べ、それぞれの進行状況に合わせて管理します。どちらも直感的に操作できるため分かりやすく、ツール上では100以上の外部Webサービスと連携できます。
Asanaの料金プラン
- フリープラン:無料
- Premiumプラン:1,200円/月
- Businessプラン:2,700円/月
Webサイト:https://asana.com/ja
②Backlog
Backlogの特徴
- プロジェクトの進行状況が分かりやすい
- クリアすべき課題の親子にして関連付けができる
- さまざまなWebサービスと連携が可能
Backlogは株式会社ヌーラボが提供しているプロジェクト管理ツールです。タスクをカード化して順番にドラッグ&ドロップし、各プロジェクトを色分けしてグラフ化できるため、進行状況がひと目で分かります。またプロジェクト課題の大小を、親子関係にして関連付けができるため、クリアすべき課題の洗い出しが簡単にできます。さらにこのツールはGoogleを始めとする、さまざまなWebサービスとの連携が可能です。
Backlogの料金プラン
スタータープラン:2,970円/月
スタンダードプラン:17,600円/月
プレミアムプラン:29,700円/月
プラチナプラン:82,500円/月
Webサイト:https://backlog.com/ja/features/
ITツールを駆使して効率のよいテレワークを
本記事ではテレワークのメリットを始め、テレワークで役に立つITツールを種類別に10個取り上げ、ツールの特徴や料金プランをご紹介してきました。
テレワークを効率的に運用するためには、適材適所に基づく業務生産性の向上と、バランスの取れた勤務環境と労務管理に加え、大多数の社員が納得できる公正な人事評価が必要です。
これらをテレワークの中で実現するためには、従来の通常勤務を前提にしたやり方では、失敗するリスクが大きく高まる恐れがあります。
しかし今回ご紹介したITツールを正しい知識で適切に導入すれば、社員と企業の両方にとって、理想的なテレワーク環境を作り出せる可能性があるのです。
そのまま順調にテレワーク化が進み、社員のモチベーションと業務生産性が高まれば、将来的な自社収益の増加が見込めるようになるでしょう。
また、コミュニケーションツールの導入を検討されている方は、筆者所属のワウテック株式会社が開発・提供するビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」のご利用もぜひご検討ください。
テレワーク・在宅勤務に役立つチャットツールとして、累計10,000社以上の企業様に導入させていただきました。製品の詳しい情報については、下部のフォームから製品資料をダウンロードいただくことができ、機能の詳細や導入の効果などをご覧いただけます。ぜひお気軽にダウンロードください。
※ワウテック株式会社は2023年9月1日にグループ会社であるキングソフト株式会社と合併いたしました。